こんにちは。FL.OPSの中の人モルです。
待望の「Zabbix3.0」リリースを待ち続け、気付けば8月も後半ですね。
もうそろそろリリースも近いのでは・・・?
ということで、今回はroadmapで公開されている、変更・追加される機能のうち
すでに開発が完了しているのもの(Done)について紹介したいと思います。
1.トリガー関数にパーセンタイル値が追加
指定した期間データに基づいたパーセンタイル値が取得可能になります。
この機能によって過去のデータだけでなく、傾向の分析が可能になります。
percentile (sec|#num,<time_shift>,percentage)
2.Zabbix Javaゲートウェイ機能のIPv6サポート
Javaアプリケーションの監視対象ホストをIPv6で指定可能になります。
3.レポート機能「障害発生数上位100項目」にフィルタ機能が追加
ホストグループやホスト、深刻度、期間を指定したレポートが出力可能になります。
4.DNS監視にプロトコルパラメタが追加
DNS監視の際に利用されるプロトコル(UDPまたはTCP)が指定可能になります。
net.dns[<ip>,zone,<type>,<timeout>,<count>,<protocol>]
net.dns.record[<ip>,zone,<type>,<timeout>,<count>,<protocol>]
5.housekeeper機能の拡張
これまでhousekeeper(過去の不要データを削除するための機能)は
機能のON/OFFまたは実行間隔の設定しかできませんでしたが、
3.0からは手動またはカスタムスケジュールで実行が可能になります。
6.SNMP検出における複数のOIDサポート
SNMPのローレベルディスカバリで複数の任意の値が取得可能になります。
マニュアルに取得されたJSON形式のデータ例が掲載されているのでご参考に。
参考:discovery_of_snmp_oids
7.ドロップダウンメニューの廃止
ドロップダウンメニューをボタンに変更し、
より簡潔に操作出来るようデザインが変更されます。
8.ローレベルディスカバリマクロ機能の拡張
単位やアプリケーション、IPMIセンサー名に
ローレベルディスカバリマクロが利用可能になります。
9.ローレベルディスカバリでIPMIセンサーによる監視機能追加
ローレベルディスカバリでもIPMIによる
ハードウェアのステータス情報が取得可能になります。
10.ローレベルディスカバリにODBCによる監視機能追加
ローレベルディスカバリでもODBC接続を用いたDBへの接続、
SQLクエリによるデータが取得可能になります。
マニュアルページに画面イメージ等が掲載されているのでご参考に。
参考:discovery_using_odbc_sql_queries
11.プロセスのメモリ利用量でタイプ指定が可能
メモリ利用量をタイプ指定(仮想メモリ、スワップ等)にて取得可能になります。
例えばLinuxの場合、/proc/<PID>/statusファイルで扱われている
すべてのタイプがサポートされるようです。
proc.mem[<name>,<user>,<mode>,<cmdline>,<memtype>]
12.トリガーのURLで利用出来るマクロの追加
これまではトリガーのURLに利用できたマクロは、{TRIGGER.ID}のみでしたが、
3.0からは以下のマクロも利用可能になります。
{HOST.CONN<1-9>}
{HOST.DNS<1-9>}
{HOST.HOST<1-9>}
{HOST.ID<1-9>}
{HOST.IP<1-9>}
{HOST.NAME<1-9>}
{HOST.PORT<1-9>}
{$USERMACRO}
13.ログファイル監視の改善
ログローテートやエージェント再起動時の
ログ再通知問題に対する修正が適用されます。
roadmapで公開されているものついては以上ですが、
マニュアルサイトを見ると他にも新しい要素があるようです。
(ZabbixサーバとZabbixプロキシ間の暗号化サポートや、ログ項目のグラフ化、
コマンドラインユーティリティの改善(zabbix_getの終了コード変更)などなど・・・)
情報は随時更新されているので、
最新の情報は以下のサイトを参考にしてください。